YouTubeの動画に外国語の字幕を入れると、世界各国の視聴者にあなたの動画を楽しんでいただくことが可能になります。
しかし外国語の字幕なんてそう簡単に作成することはできないですよね。
そんなクリエイター様に向けて、YouTubeには動画を自動で翻訳できる仕組みがあります。
この自動翻訳の設定方法はとても簡単で、わずか5分ほどで設定ができます。
自動翻訳の設定方法
まずYoutubeの自動翻訳機能とは、YouTubeが自動的に動画の字幕を作成し、外国語に翻訳する機能のことです。
自動翻訳を設定する手順は、大きく2つのステップがあります。
ステップ1:自動字幕起こしを使って日本語の字幕作成
ステップ2:自動翻訳を使って外国語の字幕作成
このように、自動翻訳はまず日本語の字幕を作成し、それから翻訳といった手順となります。
文字にすると難しく感じますが、作業自体はとても簡単です。
それでは、実際の手順について詳しくご紹介していきます。
ステップ1:自動字幕起こしを使って日本語の字幕作成
自動文字起こしは、基本的に音声がある動画には自動で反映されています。
ただ自動文字起こしは、文字起こしの品質が低いため、下記の手順より正しい文章に修正することがおすすめです。
①YouTube Studioから「字幕」を選択する
②「字幕」をクリックした後、自動翻訳による字幕を設定したい動画をクリックします。
③日本語の字幕の「複製して編集」をクリックする
④編集したい文章を編集する
⑤修正が完了したら画面右上の「公開」をクリックする
ステップ2:自動翻訳を使って外国語に字幕を翻訳する
①青いボタンの「言語を追加」をクリックします。
②自動翻訳したい言語を選択します。(英語を追加したい場合は、「英語」をクリックします。)
③画面右側にある「字幕」の下にある「追加」をクリックします。
④左側にある「自動翻訳」をクリックします。
⑤右上の「公開」ボタンを押せば、Youtubeの動画上に英語の自動字幕が公開されます。
これで自動翻訳の設定は完了です!
自動翻訳の質について
ここでは、自動翻訳の質についてより詳しく解説していきます。
自動翻訳の質は低い
結論からいえば、YouTubeの自動翻訳の質は低いといえるでしょう。
YouTubeの自動翻訳の質が低い理由は、自動翻訳の前に行う、自動文字起こしの質が低いからです。
その自動文字起こしの質が低いのには以下のような原因があります。
・Youtubeクリエイター(話し手)の発音が明瞭ではない
・略語や若者言葉を使っている
・特定のキャラクターをはじめとする固有名詞を使っている
・正しい日本語の文章構造で話していない
・複数人が同時に話している
・背景のBGMが話者の発言を妨害している
上記のようなことが原因でYouTubeの自動文字起こし、そして自動翻訳の質が低くなっています。
逆にいうと、原因となっている点さえ修正すれば、自動翻訳でも比較的綺麗な翻訳ができます。
また、自動翻訳の質を上げるためには、自動文字起こしされた日本語の文章を修正することによって、さらに翻訳の質を上げることが可能です。
自動翻訳の質を高める方法について
では具体的に、どのように自動文字起こしされた日本語の文章を修正していくべきなのか説明します。
それは機械翻訳が苦手で翻訳しにくいような文章を、機械翻訳が読み取りやすいような文章にしてあげるということです。
イメージしにくいと思うので、具体的なコツを紹介していきます。
- 「。」で終わる簡潔な文章にする
- 「誰が、誰の、何を、いつ、どこで」を省略しない
- 「えーと」や「あのー」のようなフィラーは消す
それぞれ良い例・悪い例を出しながら、説明していきます。
「。」で終わる簡潔な文章にする
下記例のように、1つの字幕を「、」で終わらせるのではなく、「。」で終わるような文章を作りましょう。
文章を「。」で終わらせたり、簡潔な文章が作ることで、AIがどこまでが一つの文章なのかを読み取りやすくなり、より正確な翻訳をしてくれます。
■悪い例 1字幕目:YouTubeスタジオに入っていただきまして、 2字幕目:実際に直したい動画を選択してください。 ■良い例 1字幕目:YouTubeスタジオに入って、修正したい動画を選択してください。
※イメージしにくい場合は、下記画像もご参照ください。(1枚目悪い例、2枚目良い例)
「誰が、誰の、何を、いつ、どこで」を省略しない
「誰が、誰の、何を、いつ、どこで」がない文章は、AI翻訳にとってかなり苦手な文章です。
文章に「誰が、誰の、何を、いつ、どこで」がない場合、AIは勝手にそれらを補って翻訳してしまいます。
その結果、誤訳になることがあります。
そのため、「誰が、誰の、何を、いつ、どこで」などをつけるようにしましょう。
■悪い例:今日、彼女とのデート中に、偶然妹に会った。 ■良い例:今日、私は彼女とのデート中に、彼女の妹 or 私の妹に偶然会った。
「えーと」や「あのー」のようなフィラーは消す
「えーっと」や「あのー」のようなフィラーが文字起こし内にあると、自動翻訳は無理にそれを訳そうとし、誤訳になってしまう場合があります。
そのため、フィラーは文章から取り除くようにしましょう。
■悪い例:えーっと、私はこれからお風呂に入って、えー、バニラアイスを食べたいと思います。 ■良い例:私はこれからお風呂に入ります。その後に私はバニラアイスを食べます。
自動翻訳を設定するメリット・デメリット
次に、Youtubeの自動翻訳を設定することによるメリットとデメリットを説明していきます。
自動翻訳のメリット
自動翻訳を設定するメリットは下記の2つがあります。
①無料
②時間がかからない
それでは2つのメリットについて詳しくご紹介していきます。
①無料
まず、自動翻訳のメリットの1つ目として、無料であることが挙げられます。
Youtube上の自動翻訳機能を使うことで、翻訳者に依頼をせずとも動画に字幕をつけることができます。
数年前までは、チャンネル登録者数が多いYoutuberの方にしかこの機能を使えませんでした。
ただ現在はチャンネル登録者数の多寡にかかわらず、誰でも使うことができるようになりました。
②時間がかからない
通常、翻訳を翻訳者や翻訳会社に依頼すると、納品まで1週間ほどかかります。
しかし、自動翻訳は動画のアップロードから最長でも1時間ほど待てば追加されます。
もちろんその所要時間は動画の長さや動画内の登場人物の多さ、登場人物の話すスピードにより違いは出ますが、1日(24時間)待たなければいけないことは非常に稀です。
自動翻訳は「お金も時間もなるべく節約したい!」という方にとってはオススメのサービスであるといえます。
自動翻訳のデメリット
次に、そんなYoutubeの自動翻訳のデメリットについて説明していきます。
自動翻訳のデメリットは2つあります。
①精度が低い
②YouTuberとしての評価が下がる場合がある
それでは2つのデメリットについて詳しくご紹介していきます。
①精度が低い
自動翻訳は、Youtubeが自動文字起こしした音声に基づいて翻訳をするため、翻訳者や翻訳企業に依頼をしたものよりも精度が低くなってしまいます。
もちろん、アナウンサーの方々のような、ハキハキと明瞭に5W1Hが分かる文章をYoutubeクリエイターの方々が話していれば精度は高くなるかもしれません。
しかし、動画の音質が低いことや、導入するBGMの歌声等が動画にある場合、自動字幕の精度はより低くなります。
②YouTuberとしての評価が下がる場合がある
「え、どういうこと?」と思うかもしれませんが、自動翻訳をすることによってかえってクリエイターとしての評価が下がる可能性があります。
理由は自動翻訳により、翻訳された文章が誤訳になってしまい本来の発言とは別の意図として視聴者に伝わってしまうことがあるからです。
また、政治的発言や、医療的な発言の場合は、誤訳によって立場を危うくしたり、人命に関わることがあります。
上記のような問題が発生する恐れがあるため、細心の注意をはらって自動翻訳を利用する必要があります。
自動翻訳に限らずですが、物事にはメリットがある一方で、必ずデメリットもあります。
『自分でYouTubeを翻訳しようか、それとも企業に依頼しようか』と悩んでいましたら、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
自動翻訳以外のYouTube翻訳方法とは?
動画のアップロードから1時間もあれば翻訳字幕を付けられるので、自動翻訳は重宝されています。
しかし先ほども述べたとおり、翻訳の精度が低いというデメリットもあります。
そこで自動翻訳以外のおすすめできるYouTubeの翻訳方法について紹介します。
- 自身で翻訳する
- 翻訳会社に依頼する
それぞれ具体的に説明します。
自身で翻訳する
自動翻訳以外のおすすめ1つ目は、自身で翻訳する方法です。
具体的には、Google翻訳やDeepLなどを使います。
Google翻訳は専門性の高い医療系の翻訳を得意にしていたり、DeepLは固有名詞や方言の翻訳を得意にしていたりと長所が異なります。
どちらがおすすめなのか詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてくださいね!
自動翻訳と比べると手間がかかりますが、翻訳のクオリティは上がるのでおすすめです。
■自身で翻訳する手順
①YouTube Studioの「字幕」をクリック
②翻訳したい言語をクリックして、追加する
③「手動で入力」を選択する
④翻訳テキストを打ち込む
翻訳会社に依頼する
自動翻訳以外のおすすめ2つ目は、翻訳会社に依頼する方法です。
もちろん費用はかかりますが、翻訳の質を最大限に高めたり、翻訳にかける時間の短縮化にも繋がります。
相場としては、10分の動画を日本語から英語に翻訳すると大体25,000円くらいになります。
動画翻訳の相場について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください!
また英語だけでなく、中国語やヒンディー語やスペイン語など主要な言語に複数翻訳できるサービスも多いです。
アメリカだけでなく、中国やインドなどの人口が多い国をターゲットにYouTubeを運営したいという方は翻訳会社がおすすめと言えるでしょう。
YouTube翻訳に関する注意点について
YouTube翻訳に関する注意点は、以下の4つになります。
- なるべく公開前に字幕をつける
- ジャンルによって翻訳方法を使い分ける
- 字幕のズレを防ぐなら手動入力が必須
- 公開する前のチェックは必須
それぞれ具体的に説明します。
公開前に翻訳字幕をつける
翻訳する際の注意点1つ目は、公開前に翻訳字幕をつけることです。
なぜなら公開1日目が最もインプレッションが伸びやすいからです。
つまり、海外の人にも1番視聴されやすいタイミングということです。
字幕をつけていないと、日本人以外は基本的に動画内容を理解できないため、海外の人の視聴維持率がもちろん下がってしまいます。
そして視聴維持率が低下していくと、徐々に海外の方にインプレッションされないようになり、再生回数が回らなくなっていきます。
一方で公開前から字幕を付けていれば、海外の視聴維持率も比較的高くなりやすく、再生回数も回りやすくなります。
そのため、基本的に字幕は公開前に付けるようにしましょう。
ジャンルによって翻訳方法を使い分ける
翻訳する際の注意点2つ目は、ジャンルによって翻訳方法を使い分けるべきということです。
なぜならジャンルによって、求められる翻訳の質が変わってくるからです。
例えばエンタメやASMRなどのジャンルであれば、誤訳があってもある程度意味は伝わるので、YouTubeの自動翻訳でも問題ありません。
しかし、解説系などのジャンルであれば、動画の音声がメインコンテンツになってくるため、翻訳の質は軽視できません。
翻訳の質が重視されるジャンルであればGoogle翻訳やDeepLを使った翻訳、もしくは翻訳会社に依頼することがおすすめです。
一方であまり質を求めてないジャンルであれば、YouTubeの自動翻訳でも十分といえます。
字幕のズレを防ぐなら手動入力が必須
翻訳する際の注意点3つ目は、字幕のズレを防ぐなら手動入力が必須ということです。
自動翻訳を使っていると、喋っているタイミングと字幕が表示される時のタイミングがズレてしまいがちです。
ほんのちょっとの誤差であれば問題ないですが、1〜2秒ほどずれてしまうと視聴者が不快に感じてしまいます。
ちょっとした不快感が続くと、動画から離脱される可能性もあります。
そのため、「字幕のズレを防ぎたい!」や「なるべくハイクオリティな動画にしたい!」という方は、手動入力するようにしましょう。
翻訳会社に依頼すれば、字幕のズレもないので安心して任せられるのでおすすめです。
公開する前のチェックは必須
翻訳する際の注意点4つ目は、公開する前のチェックは必須ということです。
特に、自動翻訳やGoogle翻訳やDeepLなどを使って、手動で翻訳した場合など。
あくまで機械的に翻訳した内容になっており、誤訳されている可能性が高いからです。
人間によるダブルチェックが入っていないと、少なからず誤訳が出てしまいます。
ただ翻訳された後の言葉が正しいかは、判断ができません。
そのため、翻訳前の日本語が「簡潔な文章になっているか」や「主語を省略してないか」などを徹底的に確認するようにしましょう。
YouTubeの翻訳にはクロボがオススメ!
本記事を読んでくれた方の中には、自動翻訳のデメリットである『精度が低い』という点が気になっている方も多いことでしょう。
それも当然で、自動翻訳の精度が低いと、海外の方から動画を見られたとしても『内容がよくわからないな〜』と思われてしまいます。
その結果、リピーターに繋がらなかったというケースも考えられます。
そういった不安を解消するのが、弊社クロボのYouTube翻訳サービスになります。
弊社のサービスはAIによる翻訳を導入しており、これまで7,000本を超える様々なジャンルの動画の翻訳を行ってきました。
それによって、翻訳の質を高めるノウハウや技術が溜まり、再生回数と登録者数を獲得するにあたって問題ない品質となっています。
そのため、自動翻訳のデメリットである『精度が低い』を解決したい人にはおすすめです!
またクロボの説明に関しては、下記リンクの『クロボが解決できる 3つの理由』の部分をご参照ください。
視聴者による字幕翻訳機能が復活
皆さんもご存知の通り、2020年の9月に、視聴者による字幕翻訳のサービスが終了しました。
しかし、YouTubeの利用者からも残念がるコメントも多くあったことにより、YouTubeは、2022年10月頃に、「字幕編集者」という権限の追加しました。
この「字幕編集者」という権限では、Googleのアカウントを持っている人に、字幕編集の権限のみ与えることができます。
そのため、字幕編集者は、動画を投稿したり、データを見たりするような字幕編集以外の作業はできません。
これによって、信頼できる視聴者であったり、翻訳担当者に字幕を追加してもらうことができるようになりました。
まだこの機能について、有効活用できていない方はこの機会にぜひ使ってみてください。
まとめ
本記事では、Youtubeの自動翻訳の設定方法やメリット・デメリットついて説明してきました。
・自動翻訳とは、YouTubeの音声認識技術を利用し、自動的に動画の字幕を翻訳する機能
・自動翻訳のメリットは無料でできて、時間がかからない
・自動翻訳のデメリットは精度が低く、YouTuberとしての評価が下がる可能性がある
・自動翻訳の質を高めるなら、文字起こしされた日本語の文章を修正すること
自動翻訳の流れは『自動字幕起こしを使って日本語の字幕作成』→『自動翻訳を使って海外語の字幕作成』という流れになります。
つまり日本語への変換がデタラメだと、海外語に変換してもわかりにくい文章になってしまうということです。
弊社のサービスでは、AIによる翻訳を導入しており、これまで7,000本を超える様々なジャンルの動画の翻訳を行ってきました。
その結果、翻訳に関するノウハウや技術が溜まり、翻訳の質も高くなっています。
そのため、自動翻訳を使うより、もっと精度の高い翻訳を提供することができます。
Youtube翻訳に関するご依頼やご質問があれば弊社にお気軽にお問い合わせくださいませ。
自分で翻訳するべきなのか、それとも翻訳サービスを利用すべきなのか迷っている方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。